7/28/2016

シアトルブログを移動します

1年という節目をもって、ブログを引っ越すことにしました。

こちらのドメインは、長いこと世田谷の待機児童などを中心に書き溜めてきたものでした。
世田谷とシアトルという謎の組み合わせで続けてきてしまった結果、何のブログなのかテーマがブレブレになってしまい、見かねて今回、とうとう、分割することにしました。

ずいぶん前から気づいてはいたんですが、分割するのは面倒くさくて面倒くさくて...

気分も新たに、シアトル生活に関する記録は、下記へ移動することにいたしました。
なにとぞ今後ともごひいきに。

テンパり母のアメリカで子育て
<カテゴリ別>
現地校関連
補習校関連
運転免許関連

なお、東京関連は、こちらにこのまま残します。
世田谷区の待機児童に関しても、少しアップしたいと思っています。

7/30/2015

平成26年度 東京都の待機児童数 自治体比較

アメリカ生活が始まったところなのだけれど、渡米が決まる前に平成26年度の待機児童レポートを途中まで書いていたので、アップすることにした。
平成27年度の保育サービスレポートが東京都からそろそろ出るはずなので、迷いに迷ったんだけど。
平成27年度分もいつ出せるか…(勝手にライフワークと思っている。)

元ネタ >
都内の保育サービスの利用状況について
関連記事 >
平成25年度 東京都の待機児童数 自治体比較

※私は統計のプロでもなんでもない、ただのデータベースエンジニアです。データ集計は得意ですがデータの見せ方に関しては素人ですので、あくまで素人が趣味でまとめたものということで、ご理解ください。

1. 東京都の保育サービス概要

1.1. 就学前児童人口と保育サービス利用児童数
都全体では、順当に就学前人口も保育サービス利用児童数も増えている。
就学前児童人口と保育サービス利用児童数 - 戦わない子育て -

1.2. 1.1. の前年比
就学前児童人口推移(前年比) - 戦わない子育て -

先のグラフですでにお気づきと思うが、就学前児童人口の伸びよりも、保育サービス利用児童数の伸び率が高い。つまりそれだけ保育サービス利用者の割合も増えているし、受け入れ人数も増えているということだ。別に何もしていなくて待機児童が減らないわけじゃないことがわかる。

1.3. 年齢別待機児童数
年齢別待機児童数推移 - 戦わない子育て -

2歳児までが全体の9割を占めていることが一目瞭然である。実感としても理解できる。
保育所を増やすと、逆に4歳児以上がガラガラになるケースもあるようだ。兄弟で入れれば保護者は楽だが、せっかく保育園に入ってもお友達がいないのだと、年齢が上になればなるほど本人が辛いだろう。
病気のことや社会性などを考えると、2歳くらいまでは保育所のようなところに預けるより少人数でシッターに気軽に頼めるようになるといいなとは思う。今、東京でシッターさんに毎日10時間も頼んだら、大赤字になってしまう。

2. 各自治体比較(23区および都下)

今回も、町村部/島しょ部は除いた(毎度すみません)。

2.1. 就学前児童人口と保育サービス利用児童数比較
就学前児童人口と保育サービス利用児童数比較- 戦わない子育て -

今年度 (H26) の保育サービス利用割合 (= 保育サービス利用児童数 / 就学前児童人口) の降順に並べた。
1.1. で見たように、東京都全体では40%弱であるが、各自治体で多少バラつきがある。
青梅市の55%が目を引くが、支部では50%越えが青梅、福生、武蔵村山市の3市もある。区部の最高は荒川区の47%。待機児童の多い世田谷区は30%止まりで一番低い。
ただし、荒川区も青梅市も絶対数自体は少ない。それからすると、江東、葛飾、板橋区、八王子市は人口が多い上にサービス利用児童数の割合も高い。
補足になるが、この保育サービス利用割合と待機児童の割合(= 待機児童数 / (保育サービス利用児童数 + 待機児童数)) の相関を調べてみた。
区部: -0.45
市部: -0.74
全体: -0.64
市部でかなり強い負の相関があるが、区部では待機児童が多いからといって、サービス利用児童数が減るとも言い難い。別の要因がありそうである。

2.2. 就学前児童人口前年比
就学前児童人口前年比 - 戦わない子育て -

前年比率% の降順にしてある。
絶対数では世田谷区がやはり多い。毎年900人くらいずつ増え続けている。すごいですね。第一子であれば、当然その保護者も1人以上いるわけなので、生産人口もそれなりに増加しているんだろう。待機児童が多いなんて、人口流出には関係ないらしい。そもそも転入してくる人たちは、子供たちを保育園に入れるつもりはないのかもしれない。
逆に、江戸川区は一貫して下げトレンドである。平成25年には800人も減っている。東日本大震災で沿岸部からの流出に拍車がかかったのかもしれないが、同じ沿岸部の江東区は上げトレンドなので、何か問題があるのだろう。
市部にいたっては、比較的都市部に出やすい中央線などの沿線で増加傾向にあるものの、全体としては減少傾向である。

2.3. 保育サービス利用児童人口前年比
保育サービス利用児童人口前年比 - 戦わない子育て -

ほぼ2.2. のグラフと正比例している。が、見てすぐにわかると思うが、保育サービス利用児童数が減った自治体はごく一部である。東京全体で就学前児童は毎年5, 6千人の増加に対し、保育サービス利用児童数は1万人くらいずつ増加している。つまり、保育サービスを受ける児童の割合が毎年増えているということだ。

2.4. 待機児童数
待機児童数 - 戦わない子育て -

安定の1位は世田谷区である。
1位の世田谷区も、保育サービス利用児童数を見ると、すでに1.3万人もいる。待機児童が千人超えるというのは異常ではあるけれど、利用児童数が千人程度しかいない千代田区のような自治体と単純比較はできないんじゃないかと思わないでもない。
保育サービス利用児童数が1万人を超しているのは、
世田谷/足立/練馬/大田/江戸川/江東/板橋/八王子
の8市区。
このうち、待機児童が500人を超えているのは、
世田谷/大田/板橋
の3区。
足立・江戸川・八王子の3市区は、待機児童の絶対数のみ比較すると多いように感じるが、需要(保育サービス利用児童数+待機児童数)に対する割合はそれほど高くない。
逆に、絶対数こそ少ないものの、需要に対して待機児童の割合がかなり高いのが小金井市である(グラフの黄色の点)。ワースト1位を誇る世田谷区よりもひどい(武蔵野市も割合は世田谷より高い)。
荒川区なんて保育サービス利用児童数が4000人以上いるのに、待機児童数はたったの8人。
待機児童ゼロの千代田区が人気みたいだけれど、データだけを見ると、港区・荒川区を私はお勧めしたいです(責任は持ちませんが)。しかも、職場に千代田区にお住まいの方がいるのだが、千代田区はそもそも子供が少ないので、学童待機が出るんだそうだ。園児には優しいが、学童には厳しいらしい。

まとめ

というわけで、さっぱりまとまらないのだけれど、どこの自治体が保育園に入りやすいか、に関してはデータから見る限り東京都内にはほぼ皆無といっていいと思う。
世田谷区は保育園こそ最悪と言われているものの、学童待機はゼロである。少なくとも小学校へ入学したら、すべての児童が学童に入ることができる。6歳と言えば、社会性もかなり芽生えており、保育園で仲良くなったお友達と同じ小学校、同じ学童へ行ける方が負担は少ない(それが最善かどうかはともかく)。
私は保活は悔し涙をかなり流したので、その苦労はものすごくよくわかるんだけど、小学校へ上がる時には何も考えずにすんなり学童に入れて、これは良かったなと思った次第です。

関連して、(勝手に)お勧め記事へのリンクも貼っておきます。
舞田先生のデータえっせいより
東京都内44区市の保育力偏差値
子育て期における人口増加率地図(首都圏版)

2/12/2014

世田谷区保育サービスの統計資料より、待機児童の指数割合など

認可保育園の入園可否のでる季節ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
過去の保育園関連記事

私は昨年のこの時期、のんびり何も考えていないオットに殺意をおぼえるほどの絶望の中にいた。
二次募集で何とか引っかかって、オットに伝えた時も、軽く「俺はいいと思う」とメールが返ってきて、とてもイライラしたのを覚えている。
今にして思えば、私がどれほどの苦しい中からこの入園承諾を獲得したかということに関するねぎらいがなかった上、当事者意識が薄く、一緒に祝う気分になれなかったからじゃないかと思う。
子育てにしても家事にしても、「協力するよ」という魔法の言葉による当事者意識のなさを覆すのは難しいようだ。

さてさて、私の個人的な怨念はともかく、世田谷区のホームページに、素晴らしい認可保育園関連統計資料が落ちていることを知ったので、記録しておきたい。
ああ、これを昨年知っていたら、あんなにがんばってグラフ作ったりしなくても良かったのにな…
保育サービスの統計資料

その中から、いくつかの興味深い資料を抜き出してみた。
資料>
04 待機児童数(国基準)の状況(PDF形式 138キロバイト)
05-01 実施指数の状況(国基準の待機児童)(PDF形式 186キロバイト)
05-02 実施指数の状況(4月入園児童)(PDF形式 145キロバイト)
グラフ>
待機児童数(国基準)の推移(各年4月1日現在)
まず、この資料は世田谷区の待機児童数の経年グラフである。
順調に増えております。
年齢別にみると、0, 1歳児だけで、毎年全体の7割くらいを占めている。恐ろしい。
逆に言えば、1歳以下で入れる児童は認可エリートである。
平成21年度と比べると、25年度は44%増。

待機児童数(国基準)の実施指数分布(各年4月1日現在)
ここからの資料がかなり興味深い。
黒の折れ線は待機児童数の経年変化で、100%積み上げグラフが待機児童数に対する実施指数の内訳である。
指数110以上の、おそらくフルタイム共働き+兄弟あり+育児休業中といった、指数の高い家庭はどの年度もだいたい全体の3%程度である。
指数109は20%前後で、一番多いのは指数75~99の35%弱だ。

4月入園児童数の実施指数分布
上記の上位指数が占める割合を踏まえて、こちらの実際に認可園に入園できた児童の指数分布を見ると、私は確かに土俵にも上がっていなかったことがわかった。
なんと、入園できた児童の85%が指数109以上なのである。
相談するとみんな口々に「指数は109以上マスト!」と言っている理由はここに裏付けられているのだ。
もちろん、待機児童となった実施指数でも109は20%前後あるので、この辺が当確ラインであることは間違いない。逆に、110以上あれば、ほぼ安心できると言える。

ーーー

この統計資料は私のようなデータ好きには垂涎ものなので、また時間のある時にもっと詳細に調べて私の見やすい形に変えてみたいなと思っている。
(いつになるかわからないけれど)

9/11/2013

子連れ夏休み、アクティビティ編 -大磯ロングビーチ-

来たぜ、大磯ロングビーチ
学校等の夏休みが終了し、シーズンオフに入ったプールは空いていて快適だった。
若干温度が低いことを除けば。

大磯ロングビーチでお父さんと戯れる息子 - 戦わない子育て -
見事な空きっぷり。
真ん中にいるのがだんなさんと息子。

[プール]
詳細は大磯ロングビーチのHPを見ていただければわかるんだけど、実際に行ってみた感想。
息子は最初は噴水のある子供プールで遊んでいたのだけれど、ちょっと物足りなくなってきて、ほとんどを波のプールで遊んでいた。
ちなみに、息子は4歳6ヶ月。身長110cm, 体重17kg.
波のプールもフェイク岩で仕切りがあって、手前は深いのだけれど、奥は一番深くて60cm程度なので波に向かってガシガシ泳いでいた。
自己流で泳ぐ4歳児 - 戦わない子育て -

流れるプールは始め深くて怖がっていたけれど、浮き輪で親と一緒に回るなら、楽しかったようだ。
人気のウォータースライダーは、平日はまったく並んでいなかったが、最終日、土曜日は長蛇の列。
そもそも息子は身長が足りないのでできなかったけれど、私は平日やっておけばよかったとちょっと後悔した。

その脇にある「キッズウォーターパラダイス」は、大きなウォーターガンや滑り台がある小さなエリアで楽しそうだった。
ただし、保護者は中に入れない。従って、怖がりの息子は遊びたそうだったけれど、入らなかった。親が一緒じゃないから。

ダイビングプールは、やりたい人が何人か集まると開けてくれるようなシステムになっていた。
息子は飽きもせず、上からダイブする人たちをずーっと見ていた。おもしろかったみたいだ。
蛇足だけれど、だんなさんは高所恐怖症なので、そもそも上まで登れない。

[持参した方がよいもの]
  • 浮き輪など
    売店にあるけれど、高い。
  • 水中メガネ
    息子は潜ることに命がけだったので、水中メガネを手に入れてからというもの、恐ろしい勢いで潜って水の中の景色を堪能しきっていた。
  • プール帽
    日差しが強いので、あった方が特に子供にはいいと思う。
  • サングラス
  • ラッシュガード
    日陰がない。全然ない。
    テントやパラソルは空いていればなくても何とかなるけれど、混んでいる時に行くのであれば予約した方がいいと思う。
  • タオル類
    実は、宿泊者にもプール用タオルの貸し出しというのはやっていないのだ。だから、部屋のタオルを持参したのだけれど、プールで借りるか(有料)持参した方が良いと思う。
    息子用にプール用の巻きタオルだけは持参していたので助かった。
  • 子供用スプーン&フォークなど
    ホテルのレストランにはもちろんあるが、プールの屋台には置いてあるところがなく、ちょっと苦労した。
[全体として]
すごーく楽しかった!
毎年2回は来たいくらいだ。
まあ、オフピークで混んでいなかったというのが最大の要因だとは思うけれど。
でも、お盆の時期、猛暑で激混みだったら、二度と行くか!と啖呵切るかもしれない。
あと、ライフガードのみなさんが、日ごろとても訓練されているようで、人への対応もすごく親切でよかったし、注意することはちゃんとして、とても好印象だった。
ホテルの部屋から、営業時間の5時を過ぎた後、掃除をして並んで反省会らしきことをやっている姿を見て、ちょっとキュンキュンしてしまった。
…ただのアラフォーのおばさんです。ははは。
営業時間後の流れるプールを部屋から撮影。
しみじみしていて、何となくいいですね。

関連記事:
夏休みだ!プールに行こう!子連れ旅行どこへ行こう? -東京サマーランド vs 大磯ロングビーチ-
子連れ夏休み、ホテル編 -大磯プリンスホテル-

9/10/2013

子連れ夏休み、ホテル編 -大磯プリンスホテル-

大磯ロングビーチ行きが決定した時点で併設の大磯プリンスホテルに宿泊予約。
http://www.princehotels.co.jp/oiso/
すでにダブルベッドの部屋が埋まっていたので、ツイン。
http://www.princehotels.co.jp/oiso/room/building3/twinb/
プール入場券&2食付プラン
http://www.princehotels.co.jp/oiso/plan/13-summer/

あまり期待せずに行ったのだけれど、きれいだったし、すごく良かった。
他のホテルと違って乾燥も気にならなかった。

9/09/2013

夏休みだ!プールに行こう!子連れ旅行どこへ行こう? -東京サマーランド vs 大磯ロングビーチ-

お盆期間中、子どもが少ない中を息子にすごーくがんばって通ってもらい、9月5日から夏休みをようやく取った。

保育園のプールで「潜っています」と連絡帳に書かれていて、ほんとかよ、と思っていたのだけれど、それはどうやら本当だったらしく、自宅の小さなビニールプールで潜っては口から泡を出したりして遊んでいた。
だれも教えていないのに。
うちには水泳が得意な人間はどこにもいないのに。
じゃあ、やっぱりプールに行こうか、と

  • 東京サマーランド
  • 大磯ロングビーチ

の二択まで絞った。
沖縄に行きたくて、パンフをだんなさんに見せたりしていたんだけれど、「高い」の一言で断念。子供がもうちょっと大きかったら、多少の安宿でもなんとかなるんだろうけれど、小さいうちは、何でもそろっている大きなホテルの方がいいので。過保護かな??

東京サマーランド >>>

  • 屋内プールも充実していて、雨の場合もプールで遊べる。
  • 乗り物に弱い息子が、最寄り駅から40分もバスに揺られるのは無理。
  • 宿泊施設はロッジ。

大磯ロングビーチ >>>

  • うちからだとアクセスがいい。最寄り駅からバス5分程度。これなら息子も大丈夫。
  • 元々プリンスホテルのプライベートプールなので、宿泊はオーシャンビューのホテル。
  • 偏食大王の息子には、バイキング(ブッフェ)形式が楽。
  • 温泉大浴場あり。
  • すべて屋外なので雨の日は何もすることがない。

特徴を並べてみると、やはり大磯の方がうちにとってはメリットが大きい。
大磯に決定。

関連記事:
子連れ夏休み、ホテル編 -大磯プリンスホテル-
子連れ夏休み、アクティビティ編 -大磯ロングビーチ-


8/20/2013

平成25年度 東京都の待機児童数 自治体比較

毎年7月末に、東京都が都内の保育サービス状況を発表しているのだけれど、平成25年度4月時点の状況も7月23日付で発表された。
都内の保育サービスの状況について|東京都
このページの下に、資料として表が別添されていて、その中で各自治体の数値が「※表4 区市町村別の状況(PDF形式:173KB)」にある。

データを見ると、待機児童数のみならず、保育サービス利用児童数、就学前児童人口データもある。
これらを使って、いろんな角度からデータを見てみた方が、より正確(?)な自治体比較になるんじゃないかと、これらのデータを使って、様々なグラフを作成してみた。
※あくまで私個人の見解でダウンロードして切ったり貼ったりしたデータなので、途中でコピーし間違えたりしているかもしれません。ご了承ください。

待機児童数のカウントに関しては、各自治体で基準が異なっているようだ。
数え方次第で「待機児童」が半減する? - 太陽のまちから - 
待機児童がゼロになった、と報道があった横浜市も、別の自治体の基準でカウントすると必ずしもゼロにはならないらしい。ゼロを達成するために、その基準を変えることもあるんじゃないかと疑ってしまう。
基準の異なるデータを比較して、どこの自治体がより保育園に入りやすいかと検討するのは正直言って意味がない。

というわけで、待機児童数以外のデータも含めて、下記参照いただければ幸甚です。

待機児童数(実数)

平成25年度 待機児童数 各自治体比較 - 戦わない子育て -
(クリックして拡大)
区部と市部にパートを分けて、多いほうから降順に並べてある。
母集団が少ないので、島しょ部は省略させていただいた(すみません)。
報道にある通り、世田谷区が884人で一番多い。ダントツである。

待機児童数前年比

平成25年度 待機児童数前年比 各自治体比較 - 戦わない子育て -
(クリックして拡大)
こういった資料があまり出てこないのだけれど、平成24年度との比較である。
この1年で各自治体が待機児童解消のためにどれだけがんばったかがわかる。
100人以上減らしたのは、八王子市東村山市足立区のみであった。
逆にいえば、昨年度100人以上待機児童がいなければ達成できないので、素晴らしい自治体かどうかはこれだけでは何とも言えない。

実数ではダントツだった世田谷区も、増加数では5位であり、増加率は12%程度である。
増加数・率ともトップは杉並区。保護者の抗議行動に関するニュースは記憶に新しい。ただし、この杉並区は平成25年度から待機児童数のカウント基準を変更したのだ。
待機児童数、数え方変え3倍以上に 東京・杉並区
昨年度までと同じ基準でカウントすると、実数94人で増加数は42人となる。

保育サービス利用児童数

基準がなんだかあいまいな待機児童は置いておいて、次に保育サービス利用児童数の比較。
冒頭の「東京都の保育サービスの状況について」ページの説明によると、
※認可保育所・認証保育所・認定こども園・家庭的保育事業・定期利用保育事業・区市町村単独保育施策の利用児童数合計
だそうである。こちらの方が基準としては使えそうな気がする。
平成25年度 保育サービス利用児童数 各自治体比較 - 戦わない子育て -
(クリックして拡大)
こちらも世田谷区がトップではあるが、ダントツというほどではない。
1万人を超えているのは、世田谷区・足立区・練馬区・江戸川区・大田区・八王子市の6自治体である。
逆に言うと、千代田区は保育サービス利用児童数がそもそも900人程度しかいないので、待機児童が900人出ようもない。

保育サービス利用児童数前年比

こちらも平成24年度との比較。
各自治体がどれくらい増員したか。
平成25年度 保育サービス利用児童数前年比 各自治体比較 - 戦わない子育て -
(クリックして拡大)
待機児童数でも保育サービス児童数でもトップだった世田谷区は、こちらもトップ。増員しても増員しても、待機児童がなかなか減らないのがこれでよくわかる。
900人以上枠を増やしたにもかかわらず、900人近く待機児童が出るのだ。
区長始め、職員ががっかりするのもよくわかる。

また、前年比率でみると、渋谷区が光っていた。母数が少ないのであまり目立っていないが、サービス利用児童数3,100人を超え、昨年度から400人以上増員したようだ。

就学前児童人口

最後に、各自治体にどれだけの就学前の児童が住んでいるか、というデータ。
資料によると、どの自治体も就学前児童人口の30~40%程度が保育サービスを利用しているようだ。
そう考えると、保育サービス利用児童数との相関関係が見て取れる。
平成25年度 就学前児童人口 各自治体比較 - 戦わない子育て -
(クリックで拡大)
3万人以上抱えているのは、世田谷区・江戸川区・練馬区・足立区・大田区の5自治体。
4万人を超えているのは世田谷区のみ。6歳未満だけで4万人なんて、世田谷区は規模が大きすぎる…
一番小さな千代田区は、2,500人弱。

就学前児童人口前年比

前年比で見ると、東京都区部への人口流入がいかに多いかはよくわかる。
平成25年度 就学前児童人口前年比 各自治体比較 - 戦わない子育て -
(クリックで拡大)
こんなに待機児童が多い、と訴えているにもかかわらず、世田谷区では900人以上人口が増えている。
待機児童数なんて、転入にはあまり影響ないんだろうか。
比率でいえば、千代田区が149人プラス、前年比6%でトップ。昨年度待機児童ゼロが効いたのだろうか。そのせいか、今年度、とうとう千代田区も4人待機児童が出た。

目立つのは、江戸川区の人口減少である。先の東日本大震災でかなり被害を受けたようであるが、その影響だろうか。800人も減少したが、それでも江戸川区には3.5万人以上の6歳未満児童が住んでいる。

まとめ

私にまとめる力はないのだけれど、まとめがないことには収集がつかないので、感想など。

「待機児童数」なんて簡単に言うけれど、各自治体で母集団がまったく違う上で実数のみを比較するのでは全く意味がないということだ。
世田谷区は働く親と子供のことはまったく考えていないような書き方をしている報道もあったようだけれど、本当にデータをひっくり返して検証したんだろうかと疑わざるを得ない。
また、待機児童数が少ないからと言って、自治体が努力しているとは必ずしも言い切れないし、そこへ引越せば保育所に入れるという保証もない。そもそも、待機児童数のカウント方法が統一されていないのだ。

データはWeb上に公開されていて、誰でも閲覧することできる。丁寧にトレースしていけば、もっといろいろなことが分かるに違いない。
もっと別角度からグラフを作ってみたら違った発見もあるかもしれないので、こんなグラフが欲しい!と思いついたことがあればコメント欄にお願いします♪
それから、やろうと思えば各自治体の平成20年からの経年変化グラフも作成することができます。
もし希望があって、私に時間があれば、作ります。

[付表]
平成25年1月時点の東京都の各自治体の人口も調べてみた。
「東京都の統計」というサイトに「住民基本台帳による東京都の世帯と人口 平成25年1月」というページがあり、Excel形式でデータをダウンロードできるようになっていた。
第3‐1表 区市町村、年齢3区分別人口(人口総数) Excel97 43KB
この中で、14歳以下人口だけをグラフにしてみた。
上記待機児童データと比較するには、3ヶ月タイムラグがあるので参考程度に。
平成25年1月 14歳以下人口 各自治体比較 - 戦わない子育て -
(クリックして拡大)
※すみません、グラフのタイトルが「平成25年度」になっていますが、「平成25年1月」の誤りです。画像を修正するのが面倒で、そのままです…
世田谷区は10万人に届きそうな勢いである。14歳以下だけで10万人…
次は同前年比。
平成25年1月 14歳以下人口前年比 各自治体比較 - 戦わない子育て -
(クリックして拡大)
江東区が3,600人超でトップ。6歳未満人口で800人の減少が見られた江戸川区は、14歳以下で見ると1,200人増えていた。うーん、原因がよくわからない。
震災で江東区と江戸川区に液状化の被害があったらしいので、昨年かなり減って、今年になって戻ってきたのかもしれない。すみません、ただの推測です。

関連記事:
平成26年度 東京都の待機児童数 自治体比較

7/29/2013

そろそろ夏休みの計画を - 沖縄県那覇市の天気統計データを調査

久々にBloggerにアクセスしたら、書きかけのゴールデンウィークの記事が下書きのまま保存してあって、どうしようかと考えあぐねています。
ううむ、そんな古い記事、今更どうしましょうかね…

さて、すでに7月末である。
つい先日、朝6時くらいに近所を散歩していたら、どこからともなく男の子が現れ、私のとなりにピタリと付いて、突然話しかけてきた。
「おはようございます!」
「ラジオ体操に行くんですか?」
いや、私は散歩しているだけだよ。
「ぼく、今小学4年生なんですけど、3年生までラジオ体操皆勤なんです」
「今年も皆勤だと、4枚カードが揃うんです」
(カード…?)6年生まで皆勤したらすごいねー。
「そういう人もいました!じゃ!」
…そんな不可思議な体験から、あー、世の中夏休みに入ったんだと知ったわけである。

保育園でプールが始まって、息子は毎日嬉々としてジャブジャブやっているようだし、自宅の小さなビニールプールでもジャンプしたり潜ったり、それはもう毎回大騒ぎなので、海行きたいなーと。
昨年のように近場のホテルでプールもいいけれど、海も捨てがたい。
※ちなみに昨年 > 京王プラザホテル宿泊 レポート(朝食・プール付き)
海と言えば、やっぱり沖縄かな。
沖縄っていうと、台風怖いよな。

というわけで、さっそく気象庁気象統計情報ページへアクセス。
http://www.jma.go.jp/jma/menu/report.html
そして、昨年2012年8月の那覇市の気象情報。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=91&block_no=47936&year=2012&month=8&day=&view=

うおお、すごい。
気象庁のデータすごい。

何を隠そう、私はふだん仕事でWebのアクセス解析をしているのである。
データと聞くと、何でも集計したくなってしまう。
8, 9月分の1983年からのデータを全部ダウンロードしてやった。

【結果】
  1. 沖縄県那覇市-過去30年分(1983~2012年)8~9月の平均降水量および平均気温、天気概況グラフ
    1. 降水量
      沖縄県那覇市-過去30年分(1983~2012年)8~9月の平均降水量
    2. 気温
      沖縄県那覇市-過去30年分(1983~2012年)8~9月の平均気温
    3. 天気
      沖縄県那覇市-過去30年分(1983~2012年)8~9月の天気概況
  2. 沖縄県那覇市-過去10年分(2003~2012年)8~9月の平均降水量および平均気温、天気概況グラフ
    1. 降水量
      沖縄県那覇市-過去10年分(2003~2012年)8~9月の平均降水量
    2. 気温
      沖縄県那覇市-過去10年分(2003~2012年)8~9月の平均気温
    3. 天気
      沖縄県那覇市-過去10年分(2003~2012年)8~9月の天気概況
※天気概況について
晴: 0, 曇: 1, 雨: 2, 大雨: 3, 暴風雨: 4
として、昼間、夜間の天気を点数化、合算した(点数が低いほうが天気が良い)。
1988年以前は、夜の天気が「降水なし」かどうかしか記述がなかったため、曇が点数化されず、若干低めに出ている。

【検証】
過去30年に比べて直近10年の方が降水量も多く、気温も高い。
8月上旬の降水量が多め。
ねらい目は8月のお盆以降、または9月下旬。
9月20日を過ぎると気温が下がる。
(東京より明らかに涼しい。)

【結論】
特異日らしきものがない…ので、「えいやっ!」で決めてしまうしかない。
ただし、8月上旬は避けた方がよさそうだ。

労力の割には、あまり役に立つ内容ではなかった…
夏休み、いつにしようかな。
(ていうか、予約するにしてもすでに遅すぎるかも…)

6/10/2013

ワーキングマザーの趣味活動

今年初の水遊び - 戦わない子育て -

あまり関心ないと思うけれど、私の趣味の話。

小さい子供がいる家庭で、親が趣味活動をどのようにしているか調べたことがあった。
お父さんのブログってそもそも少ないのであまりいいサンプルはなかったのだけれど、お母さんの方はお裁縫とかガーデニングとかパン作りとか、とにかく実益を兼ねているものが多かった。

私の趣味は何かというと、

オーケストラ活動

です。
バイオリンを弾いています。
今のところ、まったく実益がない。
息子は関心ないみたいだし。

で、これらの情報で検索をかけると、まず間違いなく、「こどものオーケストラ活動」がヒットする。
あとは、こども音楽教室。
親がオーケストラ活動時間をどのように捻出しているか、という話題はほとんど引っかからない。
託児のあるオーケストラもたくさんあるので、子連れ活動家もたくさんいるんだと思うんだけれど。
私の探し方が悪いのか。

それはともかく、この「オーケストラ活動」、いろいろ大変なんである。
ガーデニング等と違って、

  • 時間と場所が決まっている
  • 家で個人練習しなくてはならない
  • もちろん子供の相手をしながらはできない
  • 託児を手配しなくてはならない(主にオット)

と、事前に根回しが必要なのだ。

加えて、息子は「お母さん依存症」がここ最近悪化の一途をたどっており、息子を置いて出かけるとなると、大変な大騒ぎだった。外まで聞こえる泣き声を背にして、ここまでして続ける理由があるのかと自問自答する日々であった。
ただでさえ、保育園に子供を預けて働きに出ている、というだけで後ろ指差されるような文化がまだあるのだ。
さらに週末すらきちんと相手にしないなんて、どうかしていると言われてもおかしくない。
(私は悪いことなんて一つもしていないんだけれど!)

オットと息子の犠牲(というのもアレなんだけれど)を払って、息子が4歳になったころ、活動を再開した。
妊娠期から5年近くブランクがあって、そろそろ始めたかった。
オットも「今年は始めたらどうか」と自ら言ってくれたのも追い風だった。
(素晴らしいオットだ!)
最初は練習の見学ということで、夜出かけても何とかなるかどうか実験期間を設けて、なんとかなりそうだと判断した時点で、正式復帰をした。
でも、それでも、やっぱり厳しかった。
子供の精神状態も波があるし、もちろん病気もする。
本番の日に熱を出されるのが一番の懸念だった。

なだめたりすかしたりしながら、なんとか先日、復帰第1回目の本番を終えた。
結論から言うと、

驚愕の楽しさだった。

この趣味だけはやめられないなー、と気持ちが新たになった。
自分の音が重なっていく感じ、一緒に演奏している人たちの息遣い、指揮者とのやり取り、それから趣味でつながっている人たちとの交流。
本番はもう、舞台での時間が愛おしすぎて、涙が出てしまったくらい。

息子にも、「だって、これを含めてお母さんなんだから、あきらめてね」と自信を持って言いたい。

***

岡田斗司夫さんが、朝日新聞の「悩みのるつぼ」という人気連載をしていて、それをご本人のブログに書き起こしたものがあります。
岡田斗司夫なう。 悩みのるつぼ
これを読んでいると、「私が自分の好きなことをやり続けることは、まったく悪いことでもなんでもないのだ」と思える。
まあ、自分の都合のいい情報だけ引っ張ってきて、都合のいいように解釈しているだけだ、と言われれば、全くその通りで反論もできないのだけれど。
うーん、この気持ちを表現するには、私の表現力に問題がありすぎて言葉にならない。

6/03/2013

6つのコショク

ちょっと古い話なんだけれど、5月2日、ゴールデンウィークの谷間に、保育園で保護者会があった。
保護者会自体は出席者も少なくて、まあ、残念な感じだったんだけれど、ひとつ、面白い話をうかがうことができた。
調理の先生が同席してくださって、「6つのコショク」のお話をしてくださったのだ。
「コショク」ってなんですか? | さいたま市 食育なび

一番気を付けなければいけないのは「個食」、つまり、一人ひとりが違うメニューを食べること。
お惣菜が安価で種類も豊富だし、手軽に食べられるようになったため、「個食」が増えたんだそうだ。
基本はみんなで一緒に同じものを食べること。
お惣菜を利用してもいいけれど、みんなで同じお惣菜にすること。
嫌いなものも、好きなものも、テーブルに並んだものしか食べられないんだということ。
好きなものを自分で選べるのはレストランだけ。
ここから我慢も覚える。
大きくなってから取り返すのは難しい。

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食については本当に頭が痛い。
息子の偏食は、多少はがまんして食べることもあるけれど、ほとんど改善する予兆もなし。
いろんな人からいろんなことを言われるけれど、よくよく聞いてみると、子どもが偏食で困った経験がない人があれこれ言ってくるケースがほとんどで、強引にまとめてみると

  • 母親の料理がまずい
  • 母親が子供に甘い

という2点に集約されているような気がする。

そうね、お母さんですよね。

で、日本とわりと対極にあるフランスの家庭料理事情を見てみると、

  • 料理のできない人がたくさんいる
  • 家で作るものは冷凍食品などをチンする

出典) フランス番長 おふくろの味はゆでタマゴ ~フランス家庭料理事情
※フランス番長は、すごくおもしろいので、他の記事もおススメ。

フランスって、調べれば調べるほど驚愕の国である。
まず、「は?なんで母乳で育てなくちゃいけないのよ。おっぱいの形が悪くなるでしょ」と、ほとんどがミルク育児なんだそうである(最近、見直されつつあるらしいけれど)。
日本の母乳神話ってなんなんだろうなと思う。
出典) 母乳 - おフランスの子育て事情・少子化対策

もちろん、食が大事だっていうことはよくわかってはいるんだけれど、事情のよくわかっていない外野の話はスルーしてもいいよね、とここでも戦わないことにしている。